「UltraGear OLED 32GX870A‑B」徹底レビュー｜4K × 240Hz × 0.03msでゲームの頂点へ

LGが手がける「UltraGear OLED 32GX870A-B」は、ゲーマーの夢を詰め込んだ最新の有機ELゲーミングモニターです。

4K解像度で240Hz、さらにフルHDなら最大480Hzという驚異的なリフレッシュレートに対応し、あらゆるジャンルのゲームでその真価を発揮します。

本記事では、実際に使用してわかった「32GX870A-B」の性能や魅力、注意点について詳しくレビューしていきます。

主なスペック・特徴

項目	詳細
製品名	LG UltraGear OLED 32GX870A-B
画面サイズ	31.5インチ（有機ELパネル）
解像度	3840×2160（4K UHD）／1920×1080（FHD）
リフレッシュレート	最大240Hz（4K）／最大480Hz（FHD）※Dual Mode対応
応答速度	0.03ms GtG（グレー to グレー）
パネル方式	OLED（有機EL）
色域	DCI-P3 98.5%、sRGB 100%
HDR対応	DisplayHDR True Black 400
映像入力端子	HDMI 2.1 ×2、DisplayPort 1.4 ×1
その他端子	USB 3.0ハブ（アップストリーム×1、ダウンストリーム×2）、ヘッドホン出力
可動機構	高さ調整／チルト／ピボット／スイーベル対応
サイズ・重量	約714×478～588×278mm（スタンド込み）／約8.6kg
主な機能	Dual Mode切替（4K/240Hz ⇔ FHD/480Hz）、クロスヘア、ブラックスタビライザー、FPSカウンター、RGBライティング
G-SYNC/FreeSync	NVIDIA G-SYNC Compatible / AMD FreeSync Premium対応
発売日	2025年6月予定（地域により異なる）

デザインと外観

LG UltraGear OLED 32GX870A-Bは、ゲーマーの所有欲を満たすアグレッシブかつ洗練されたデザインが魅力のゲーミングモニターです。

マットなブラックカラーを基調としながら、背面には円形のRGBライティング「Hexagon Lighting」を搭載し、近未来的な印象を演出。

点灯パターンはカスタマイズ可能で、ゲームや音楽と連動して光らせることもでき、視覚的な没入感を高めます。

筐体は有機ELパネルならではの薄型設計で、ベゼルも極限までスリム化。31.5インチという大画面ながらも圧迫感が少なく、デスク上でもスマートに収まります。

さらにスタンドは高さ・チルト・スイーベル・ピボットに対応し、設置環境や好みに合わせて自由に調整が可能。

ゲーミングデバイスとしての機能性と、スタイリッシュな外観を両立した、まさに“魅せる”モニターに仕上がっています。

使用感レビュー｜4K/240Hzはゲーム体験を一変させる

LG UltraGear OLED 32GX870A-Bを実際に使い始めて、まず感じるのは映像の圧倒的な精細さです。

3840×2160の4K解像度は、細かい文字や遠景の描写まで一切のにじみなく表示し、オープンワールド系のゲームではまるで実際にその世界を旅しているかのような錯覚すら覚えます。

これに加えてOLEDパネル特有の高コントラストと完璧な黒の表現が加わることで、シーンごとの雰囲気や光の表現力が飛躍的に向上。

明るい光源と影のコントラストが際立ち、映画のような臨場感をゲームの世界にもたらします。

HDR10対応により、対応タイトルでは特にその恩恵が顕著です。

「夜の街に灯るネオン、逆光で浮かび上がる人物のシルエット、太陽が差し込む森の風景」これらがかつてないほどリアルかつ自然に表示され、映像作品と見間違うほどの完成度を実現しています。

圧巻の240Hzリフレッシュレート｜FPS・レースゲームが別次元へ

240Hzという超高速リフレッシュレートの恩恵は、特に競技性の高いジャンルで顕著です。

Apex LegendsやVALORANTといったFPSでは、視点移動のなめらかさが段違いで、敵の動きや弾道の追跡が目視で容易に行えるようになります。

一般的な144Hzのモニターでも快適ですが、240Hzはさらにその先を行くスムーズさを実現し、微細なエイム調整やトラッキング性能を大きく底上げしてくれます。

また、応答速度も0.03msと驚異的に速く、画面の切り替えが瞬時に反応。

激しい動きのあるシーンでもブレや残像をほとんど感じることはなく、正確な操作と判断が求められるシーンで大きなアドバンテージとなります。

レースゲームや格闘ゲームでも同様に、操作と画面のレスポンスがほぼリアルタイムで連動し、「自分が画面の中にいる」ような感覚が得られるのは、このモニターならではの魅力といえます。

ゲームだけでなく動画・配信・クリエイティブ用途にも最適

ゲーム用途に特化しているように見える32GX870A-Bですが、その性能は映像視聴や動画編集、さらには配信などにも十分すぎるほど対応しています。

DCI-P3カバー率98.5%という広色域は、写真や動画の色補正作業にも向いており、映像制作に携わる人にとっても信頼できる表示品質です。

NetflixやAmazon Prime Videoといった動画配信サービスでも、HDRコンテンツがしっかりと再生され、映画館のような映像体験が可能。

映像クリエイターがゲームも趣味にしている場合、「仕事にも遊びにも妥協しない」1台として非常に有力な選択肢になります。

使用中に感じた注意点と対策

OLEDパネルであるがゆえに気になるのが「焼き付き」の問題ですが、LGの最新モデルでは画面シフト機能やピクセルリフレッシュ機能が自動的に働くことで、長時間使用時のリスクを最小限に抑えています。

とはいえ、同じUIや静止画を長時間表示する場合は、念のため明るさを下げたり、画面を定期的に切り替えるなどの配慮はしておきたいところです。

また、240Hz駆動をフル活用するには、DisplayPort 1.4やHDMI 2.1に対応したグラフィックカードが必要となるため、PCスペックとのバランスも確認が必要です。

特に4K/240Hzでのゲームプレイには、RTX 4080〜4090クラスのGPUが推奨されます。

Dual Mode機能の実力｜FHD/480Hzで超高速描画

LG UltraGear OLED 32GX870A-Bの大きな特長の一つが、解像度とリフレッシュレートを切り替えられる「Dual Mode」機能です。

この機能により、4K/240HzとFHD/480Hzの2つの表示モードをシームレスに使い分けることができます。

特にFHD/480Hzモードは、一般的なゲーミングモニターでは到達できない領域であり、超高速な描画が可能です。

驚異の480Hzリフレッシュレート｜見るより感じる速さ

FHD（1920×1080）解像度に設定すると、本機はなんと最大480Hzのリフレッシュレートに対応します。

240Hzでも十分高速とされる中、480Hzの世界はまさに異次元です。

カーソルの動きやウィンドウのスクロールでさえ、肉眼ではほぼ残像を感じないレベルの滑らかさで表示されます。

FPSや格闘ゲームでは、この480Hzがとてつもないアドバンテージになります。

たとえば『CS:GO 2』や『VALORANT』のようなeスポーツタイトルでは、フレームごとの敵の位置がより正確に把握できるため、反応速度と照準の精度に直結。

480Hz × OLEDのインパクト｜黒が沈み、動きが映える

通常、480Hzを出すモニターはIPSやTNパネルが主流で、応答速度や発色にやや妥協が必要でした。

しかし本機はOLEDパネルを採用しているため、応答速度は0.03ms（GtG）という極限レベル。

高速駆動時でも画面のブレがなく、OLEDの完璧な黒と相まって、動きの激しいシーンでも視認性が極めて高いまま維持されます。

背景が暗く、敵やUIだけが明るく表示されるような状況でも、くっきりと見分けられる視認性があり、集中力が途切れることなくプレイに没入できます。

切り替えもスムーズ｜用途に応じて瞬時に最適化

Dual Modeの切り替えは、OSDメニューから簡単に行える仕様となっており、ユーザーが状況に応じて解像度優先（4K/240Hz）と速度優先（FHD/480Hz）を即座に切り替え可能です。

4Kでのグラフィック重視のRPGやシングルプレイヤーゲーム、480Hzでのeスポーツや競技プレイという具合に、1台で多彩なジャンルを快適にこなせるのは大きな魅力です。

応答速度と入力遅延｜0.03msの驚異的レスポンス

LG UltraGear OLED 32GX870A-Bは、ゲーミングモニターの中でも群を抜いて高速な応答速度を誇ります。そのスペック値は驚異の0.03ms（GtG）。

一般的なゲーミングモニターの1msよりもさらに桁違いの速さで、映像の切り替わりに伴う残像やゴーストがほとんど発生しません。特にFPSや格闘ゲーム、レーシングなどの反応速度が命となるジャンルでは、この応答性能が大きなアドバンテージとなります。

さらに、OLED特有のピクセル単位での完全な自己発光制御により、動きのあるシーンでも画面がクリアに保たれ、微細な動きや照準のズレも正確に認識できます。

これは単に速いというだけでなく、視認性の高さにも直結しており、視覚的なノイズを極限まで削ぎ落とした没入感のあるゲーム体験を実現しています。

入力遅延も極めて低く、最新世代の映像エンジンと応答制御によって、コントローラーやマウスからの操作がほぼリアルタイムで反映されます。

体感的には「操作が画面に直結している」と錯覚するほど自然で、特に対人戦やタイミングが重要なゲームではその恩恵を強く感じます。

この0.03ms × 超低レイテンシの組み合わせは、プロゲーマーや競技シーンを目指すプレイヤーにとって非常に重要なポイントです。

画面の美しさだけでなく、勝ちに直結する性能がしっかりと備わっているのが32GX870A-Bの真の魅力と言えるでしょう。

ゲームの世界に遅延という概念を持ち込ませない、まさに次世代OLEDならではのレスポンス性能です。

動画編集・クリエイティブ用途にも最適

LG UltraGear OLED 32GX870A-Bは、ゲーミングモニターとしての高性能だけでなく、プロフェッショナルな動画編集やクリエイティブワークにも非常に適したスペックを備えています。

まず特筆すべきは、DCI-P3 98.5％（Typ.）という広色域対応と、工場出荷時キャリブレーション済みの色精度です。

sRGBを大きく超える色表現が可能で、グレーディング作業や色合わせの精度が求められる映像制作でも安心して使用できます。

さらに、3840×2160（4K）解像度かつ32インチという大画面は、細部のチェックや複数ウィンドウを並べた編集作業において大きなアドバンテージ。

UIパネルを広く表示しても作業エリアに余裕があるため、After EffectsやPremiere Pro、DaVinci Resolveなどの映像編集ソフトとの相性も抜群です。

HDR10に対応している点も映像制作者にとっては重要で、HDRコンテンツの仕上がりをリアルに確認できる環境が整っています。

加えて、OLED特有の完全なブラック表示は、暗部の階調表現が非常に滑らかで、シャドウのつぶれや白飛びなどの確認もしやすく、グレーディングの工程で微細なトーンの差異を見分けるのに役立ちます。

もちろん動画だけでなく、写真編集やグラフィックデザインでもその色再現力は威力を発揮。

Adobe RGBカバー率も高く、LightroomやPhotoshopでのレタッチ作業にも十分対応可能です。

さらに、USB Type-CポートやDisplayPort、HDMI 2.1といった豊富な入力端子を備えているため、MacBook ProやクリエイターPCとの接続もスムーズ。

Type-C経由での映像出力・給電にも対応しており、ケーブル1本でシンプルな作業環境を構築できます。

ゲームだけでなく、プロフェッショナルな制作環境にもマッチする万能モニター

それがUltraGear OLED 32GX870A-Bのもうひとつの顔です。

ゲーミング性能とクリエイティブ性能のどちらも妥協したくないユーザーにとって、まさに理想の一台といえるでしょう。

気になる点・注意点

LG UltraGear OLED 32GX870A-Bは多くの魅力的な機能を備えていますが、購入前に押さえておきたい注意点もいくつかあります。

まずOLEDパネルならではの焼き付きリスクが存在します。

長時間同じ画面表示が続くと、特定の静止画像がパネルに残像として焼き付いてしまう可能性があるため、特にゲームのHUD表示や編集ソフトのツールバーなど、画面の一部分に常に同じ要素が表示される場合は注意が必要です。

とはいえLGは焼き付き防止の対策も積極的に取り入れており、画面シフト機能や自動輝度調整などが実装されていますが、完全にゼロにするのは難しい点は理解しておきましょう。

次に、価格帯がやや高めであることも購入を検討する際のネックとなるかもしれません。

4K・OLED・高リフレッシュレート・広色域というスペックの高さから、他の液晶モニターと比較して初期投資が大きくなります。

特に予算に限りがあるゲーマーやクリエイターにはハードルが高い面がありますが、その分の性能差や満足感は十分に得られるため、コストパフォーマンスをどう考えるかがポイントです。

また、OLEDパネルは輝度のピークが液晶に比べてやや低めであり、直射日光や明るい照明環境下では映像が見づらく感じることがあります。

明るい部屋での使用を想定している場合は設置場所や照明環境の調整が必要になるでしょう。

さらに、一般的にOLEDは寿命の観点で液晶よりやや短いとされており、長期的な耐久性も考慮に入れることをおすすめします。

入力端子に関しては充実していますが、HDMI 2.1端子は2系統しかないため、複数の4K/240Hz対応機器を同時に接続したいユーザーは注意が必要です。

将来的に複数デバイスを切り替えながら使用したい場合は、別途切替機の導入を検討するとよいでしょう。

最後に、モニターの重量が約10kgと比較的重く、設置時にしっかりとしたデスク環境やスタンドが必要な点も挙げられます。

高さ調整やピボット機能はありますが、設置スペースの確保と安定した設置が不可欠です。

これらの点は決して致命的ではなく、しっかり対策をすれば快適に使えるモニターですが、購入前に把握しておくことで満足度をより高められるでしょう。

OLEDならではの美しい映像と高性能を最大限活かすために、環境や用途を踏まえた選択をおすすめします。

まとめ｜この1台で、勝てる・魅せる・創れる

LG UltraGear OLED 32GX870A-Bは、ゲーム性能と映像美を極限まで追求したハイエンドゲーミングモニターです。

4K解像度・240Hzの高リフレッシュレート、そして0.03msという驚異的な応答速度により、FPSや格闘ゲームなどの高速な動きも滑らかかつ正確に描写。

これにより、勝負の世界で「勝てる」性能を実現しています。また、OLEDパネルならではの圧倒的な色彩表現と高コントラストは、ゲームの世界観を鮮やかに「魅せる」だけでなく、動画編集やクリエイティブ作業にも最適で、「創れる」環境を整えてくれます。

多機能なDual Modeや豊富な接続端子、使いやすい設計も魅力で、ゲーマーからクリエイターまで幅広く対応可能。

確かに価格や焼き付きリスクといった注意点はあるものの、それを上回る圧倒的な没入感と快適な操作感は、この1台であらゆるデジタル体験をレベルアップさせることを約束します。

勝ちたい、魅せたい、創りたい、そんなすべてのユーザーに自信を持っておすすめできる究極のモニターです。

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