マルチプレイを楽しむために立てたマインクラフトサーバーが、突然ラグだらけになったり、接続できなくなったりしたことはありませんか?
それ、もしかすると「DDoS攻撃」が原因かもしれません。
DDoS(分散型サービス拒否)攻撃は、悪意ある大量のアクセスを一斉にサーバーへ送りつけ、強制的にダウンさせる攻撃手法です。
最近では、個人が運営する小規模なマイクラサーバーも例外ではなく、配信者のサーバーや公開サーバーがターゲットにされるケースも増えています。
この記事では、そんなDDoS攻撃からあなたのマイクラサーバーを守るために必要な対策方法を、初心者にもわかりやすく解説します。
無料でできる簡単な防御策から、本格的なセキュリティ対策、DDoS保護付きのおすすめ国内サーバーまで、幅広く紹介していきます。
- マイクラサーバーにおけるDDoS攻撃の仕組みと特徴
- 攻撃を受けた際に発生する具体的なリスクや被害
- コストを抑えながら実践できるDDoS対策方法5選
- DDoS保護に優れた国内レンタルサーバーの比較と選び方
- 無料でもできる基本的なDDoS防御策
- よくある質問と、DDoS攻撃を受けた際の初期対応

今回の記事ではマイクラサーバーのDDoS対策方法ついてご紹介していくよ!
DDoS攻撃とは?マイクラサーバーにも起こりうる脅威

DDoS(分散型サービス拒否)攻撃とは、意図的に大量のアクセスや通信リクエストを一斉に送りつけ、サーバーの処理能力を圧迫してダウンさせるサイバー攻撃です。
攻撃の目的は、対象のサービスを一時的または恒久的に停止させることにあります。
攻撃者は「ボットネット」と呼ばれる多数の感染済みコンピューターやIoT機器を遠隔操作し、一斉に攻撃対象のサーバーへリクエストを送信します。
これらの現象は、一般的なアクセス集中とは異なり、悪意のある第三者が意図的に起こしているのが特徴です。
マインクラフトは個人が簡単にマルチプレイ用のサーバーを立てられるゲームであり、多くのプレイヤーが参加するコミュニティも存在します。
このような「公開性」と「人気」がDDoS攻撃者にとっては格好の標的です。
攻撃対象になる可能性が高い人
- 人気配信者・YouTuberが運営するサーバー
- PvPやランキング要素があるサーバー(荒らし目的)
- IPアドレスが公開されているパブリックサーバー
- 他サーバーとの対立がある場合(嫉妬や嫌がらせ)
実際にDDoS攻撃を受けると、以下のような現象が起こります。
- サーバーにログインできない
- プレイヤーが頻繁にラグや切断に悩まされる
- サーバーの再起動・再構築が必要になる
- レンタルVPSやホスティング元からアカウント停止される可能性も
つまり、DDoS攻撃はサーバー運営者にとって非常に深刻な問題であり、プレイヤーの信頼やコミュニティ維持にも大きな影響を与えます。
DDoS攻撃を受けた場合のリスクと被害

マイクラサーバーにおいてDDoS攻撃は決して他人事ではありません。
特に、参加者が増えてきたタイミングや外部にIPアドレスを公開しているサーバーは、攻撃対象となる可能性が高まります。
ここでは、実際にDDoS攻撃を受けてしまった場合に起こりうる代表的な被害やリスクについて、現実的な観点から解説します。
プレイヤー離れとサーバーへの信頼低下
DDoS攻撃によってサーバーが頻繁にラグったり、急に接続できなくなるような状態が続くと、プレイヤーは次第に「このサーバーでは安心して遊べない」と感じるようになります。
特に、PvPやミニゲームなどを楽しむユーザーにとっては、通信の安定性が勝敗やゲーム体験を左右する重要な要素です。
一度「ラグい」「また落ちた」といった印象が定着してしまうと、他のサーバーへ流出してしまうことも多く、コミュニティの空洞化を招く恐れがあります。
サーバーの停止やデータ損失
高負荷状態が長く続くと、サーバーのCPUやメモリが限界を超え、処理が追いつかずにフリーズやクラッシュを起こす可能性があります。
場合によっては、ワールドデータの保存に失敗し、巻き戻し(ロールバック)やワールド破損といった深刻なトラブルに発展することもあるでしょう。
せっかく作り上げた建築物や、プレイヤーたちの努力が失われてしまうのは、サーバー運営者にとって精神的にも大きなダメージです。
レンタルサーバーの利用停止や強制解約のリスク
多くの人が使っているVPSやクラウドサーバーは、1台の物理サーバーを複数人で共有しているケースが一般的です。
そのため、自分のサーバーがDDoS攻撃を受けたことで同じネットワーク上の他ユーザーに悪影響が出ると、ホスティング会社からの警告や一時的なIP遮断、最悪の場合はアカウント停止や契約解除に発展するケースもあります。
つまり、攻撃を受けているのはこちらなのに、被害者である自分が「サービス停止処分」を受けるという二次被害が起こりうるのです。
経済的・時間的損失も無視できない
DDoS攻撃によるサーバー停止は、単なる技術的な問題だけでは済まない場合があります。
たとえば、有料メンバー制度を導入していたり、課金機能やアフィリエイト広告を活用して収益化していた場合には、ダウンタイムが直接的な収益の損失につながります。
さらに、サーバーの復旧作業や再構築にかかる時間、精神的ストレスも大きな負担です。
何も対策していなかった場合、そのまま閉鎖に追い込まれてしまうケースも少なくありません。
マイクラサーバーにおけるDDoS攻撃は、ただの「いやがらせ」や「悪ふざけ」では済まないほどの重大なリスクを含んでいます。
プレイヤー離れによるコミュニティ崩壊、サーバーの物理的停止やデータ損失、さらにはホスティング元からの利用停止など、複数の観点から被害が拡大する恐れがあります。
こうした被害を未然に防ぐためにも、事前の対策が何よりも重要です。
マイクラサーバーのDDoS対策方法5選

最も効果的かつ基本的な方法が「DDoS保護機能を標準搭載しているサーバー」を選ぶことです。
特にConoHa VPS、さくらのVPS、海外ならOVHやApex HostingなどはDDoS対策に力を入れており、攻撃を自動的に遮断・緩和してくれます。
サーバー運営の初心者ほど、最初からDDoS保護が組み込まれている環境を選ぶことで安心してゲーム運営ができます。
後から対応するよりも、初めから備えておく方が圧倒的に楽で安全です。
サーバーのIPアドレスを非公開にする(リバースプロキシの活用)
攻撃者にIPアドレスを知られなければ、DDoS攻撃を受けることはありません。
そこで有効なのがリバースプロキシ(例:TCPShieldやCloudflare Spectrumなど)を活用して、実サーバーのIPを隠す方法です。
これにより、攻撃はプロキシサーバーで止まり、あなたの本来のサーバーには一切到達しません。
とくにBungeeCordやVelocityを使って複数サーバーを管理している場合は、リバースプロキシの導入が強く推奨されます。
ファイアウォールでアクセス制限を設定する
DDoSの中には特定ポートを狙ったものや、Botによる不審な接続を繰り返すタイプもあります。
こういった攻撃を減らすには、iptablesやufwといったLinuxのファイアウォール機能を利用して、特定のIPやポート、プロトコルを制限するのが有効です。
また、国内のアクセスだけを許可したり、SSHの接続元を絞るといった運用も、被害軽減につながります。
細かい設定が必要ですが、サーバー管理に慣れてきた人には強力な防御策となります。
CloudflareなどのDDoS保護サービスを併用する
MinecraftサーバーそのものにCloudflareを直接適用するのは難しい場合もありますが、ウェブ管理画面やドメイン、BungeeCord用プロキシなどの周辺サービスにはCloudflareを活用するのが効果的です。
Cloudflareの「Under Attack Mode」などを使えば、大規模なアクセスがあった場合でも自動で保護モードに移行してくれるため、被害を最小限に抑えることができます。
無料プランでもある程度の防御ができるのが嬉しいポイントです。
ログ監視と定期的なバックアップを徹底する
どんなに対策をしても、100%完全に攻撃を防げるとは限りません。
万が一に備え、サーバーのログを日常的にチェックし、異常なアクセスを早期発見できるようにしておきましょう。
また、ワールドデータや設定ファイルを定期的にバックアップしておくことで、万一サーバーが破損してもすぐに復旧が可能です。
DDoS対策とは「守る」だけでなく、「被害を最小化する」ことも含まれます。
バックアップの習慣は、サーバー管理者として必須のスキルです。
対策方法 | 効果 | 難易度 |
---|---|---|
DDoS保護付きサーバーを選ぶ | ◎(最も確実) | 低 |
IPアドレスの秘匿化(プロキシ) | ◎(攻撃遮断) | 中〜高 |
ファイアウォールでアクセス制限 | ◯(手動対応) | 中 |
Cloudflareの導入 | ◯(周辺サービス向け) | 低〜中 |
バックアップ&ログ監視 | △(被害軽減) | 低 |
DDoS対策におすすめのレンタルサーバー・サービス

DDoS攻撃からマイクラサーバーを守るためには、セキュリティ機能が充実した信頼性の高いレンタルサーバーを選ぶことが何よりも重要です。
ここでは、マイクラ用途に特に適していて、DDoS対策にも対応しているおすすめのサーバーサービスを紹介します。
サーバー名 | DDoS保護 | 初期費用 | 難易度 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
ConoHa VPS | ◎(自動) | なし | 低 | 初心者向け、情報が多い |
さくらのVPS | ◎(自動) | あり | 中 | 技術者向け、自由度高い |
Xserver for Game | ◎(標準) | なし | 低〜中 | 高性能、MOD向けにも強い |
マイクラサーバーのDDoS対策は、「どのサーバーを使うか」が重要な第一歩です。
特に国内サーバーであれば通信の遅延も少なく、プレイヤーにとって快適なマルチプレイ環境が実現できます。自分のスキルや予算に応じて最適なサービスを選びましょう。
ConoHa VPS(GMOインターネットグループ)
項目 | 詳細 |
---|---|
月額料金 | 512MBプランなら月620円〜(時間課金あり) |
DDoS保護 | 標準装備(追加費用なし) |
特徴 | 国内データセンター、初心者向け管理画面、SSD+高速ネットワーク |
マイクラとの相性 | Java版・統合版どちらも可。設定ガイドも充実 |
ConoHa VPSは、日本国内でも人気の高いVPSサービスで、DDoS対策が標準で備わっている数少ない国内サーバーの一つです。
攻撃が検知されると自動的にトラフィックを制御する仕組みがあり、サーバーを落とさずに安定稼働を継続できます。
さくらのVPS(さくらインターネット)
項目 | 詳細 |
---|---|
月額料金 | 512MBプラン 月685円〜 |
DDoS保護 | 自動対応(無料) |
特徴 | 日本国内データセンター、自由なOS選択、root権限 |
マイクラとの相性 | Java版におすすめ。GUIなしでも構築しやすい |
「さくらのVPS」もDDoS対策に力を入れており、L7(アプリ層)攻撃まで自動で緩和可能なインフラを提供しています。安定性に定評があり、法人利用も多い信頼性の高いサービスです。
Xserver for Game(エックスサーバー)
項目 | 詳細 |
---|---|
月額料金 | 2GBプラン 月1,500円〜 |
DDoS保護 | あり(標準搭載) |
特徴 | マイクラ公式の設定手順あり。MOD・マルチ環境も快適 |
マイクラとの相性 | Java版・統合版どちらもOK。高性能環境を求める人向け |
ゲーム向けに最適化された高性能サーバーで、DDoS対策機能を含むネットワーク保護を自社で構築しており、高負荷時にも強いのが特徴。
NVMeストレージ・高性能CPUを採用しており、重めのMOD環境でも快適に動作します。
無料でできる最低限のDDoS対策【コストを抑えたい人向け】
DDoS対策というと、高価なサービスや専門知識が必要な印象があるかもしれません。
しかし、マイクラサーバーを運営する上で、「とりあえずやっておくだけでも効果がある」無料の対策方法は意外と多くあります。
ここでは、初期費用ゼロで今すぐできるDDoS対策を3つ厳選して紹介します。
サーバーのIPアドレスを公開しない(非公開化)
DDoS攻撃の大半は「IPアドレスが知られてしまうこと」から始まります。
対策としては、サーバーのIPアドレスをできるだけ公開せず、信頼できるメンバーのみに個別に教えることが最も効果的です。
また、DDNS(ダイナミックDNS)や独自ドメインでIPを隠すのも一つの手段です。
これだけでも「検索で見つかったサーバーを無差別に攻撃する」ようなボット系の攻撃は防げます。
Linuxファイアウォールで接続制限をかける
Linuxサーバーを使っている場合、「iptables」や「ufw(Uncomplicated Firewall)」を利用してアクセス制限を行うことができます。
特定のIPアドレスだけに通信を許可したり、外部からの不要なポート(特に25565以外)をすべて閉じることで、不審な通信を減らせます。
自分のIPのみ許可
ufw allow from <自分のグローバルIP>
攻撃が確認されたIPを遮断
ufw deny from <攻撃元IP>
こうした設定は数行のコマンドで実行でき、費用はもちろんゼロ。やや技術的な知識は必要ですが、ネット上の解説を参考にすれば十分に対応可能です。
サーバーのログ監視と手動ブロック
攻撃の初期兆候を見逃さないためには、ログの監視が重要です。
たとえば、ログに「同じIPから1秒間に何十回も接続してきている」などの異常が見られた場合、それは攻撃のサインかもしれません。
- /logs/latest.logに注目して定期的にチェック
- 同一IPのスパム接続があれば、そのIPを手動でブロック
シェルスクリプトや簡単な監視ツール(fail2banなど)を導入することで自動ブロックも可能になりますが、まずは定期チェックと気付いたら即対処が無料でできる第一歩です。
対策方法 | 難易度 | 効果 | 費用 |
---|---|---|---|
IP非公開化 | 低 | 高 | 無料 |
ファイアウォール設定 | 中 | 中〜高 | 無料 |
ログ監視&手動遮断 | 中 | 中 | 無料 |
サーバーを守るために何よりも大切なのは「気づいて早く動けるかどうか」です。
コストをかけなくても、意識して対策するだけで大きな被害を防げる可能性があります。
よくある質問(FAQ)
-
DDoS攻撃とただのラグの違いはどうやって見分ければいい?
-
プレイヤー全員が一斉にラグを感じたり、サーバーが断続的に接続不能になる場合はDDoS攻撃の可能性が高いです。
単なるラグは特定のプレイヤーの回線状況に依存することが多いですが、DDoS攻撃ではサーバー全体のリソースが過負荷状態になり、全プレイヤーが一斉に影響を受けるのが特徴です。加えて、ログに「異常な頻度の接続要求」や「大量のタイムアウト」が出ていれば、攻撃を疑うべきです。
-
DDoS攻撃って違法じゃないの?警察に相談できる?
-
はい、DDoS攻撃は不正アクセス禁止法違反に該当するれっきとした違法行為です。
攻撃元が明確な場合、プロバイダ経由で通報したり、警察に被害届を出すことも可能です。ただし、加害者特定には技術的なハードルが高いため、まずはサーバーホスティング業者に相談し、攻撃ログを残しておくことが重要です。証拠保全の意味でも、サーバーログはしっかり保存しておきましょう。
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無料のDDoS対策だけで本当に守れるの?
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小規模な攻撃やボット系のスパムには効果がありますが、大規模攻撃には限界があります。
IP非公開やファイアウォール設定など、無料でも有効な対策は複数存在しますが、あくまで「軽度な攻撃への備え」と考えましょう。本格的に運営する場合は、DDoS保護付きのVPSやクラウドサービスを使うことが推奨されます。無料対策は「最低限の予防線」として、まずは取り組むべき第一歩です。
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BungeeCordやVelocityはDDoS対策に有効?
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それ自体にはDDoS防止機能はありませんが、うまく構成すればIP秘匿化などに役立ちます。
たとえば、BungeeCordのプロキシサーバーを外部公開し、実際のワールドサーバーは外部非公開にすることで、攻撃を一手にBungee側で受ける構成が可能です。さらにTCPShieldやCloudflare Spectrumと組み合わせれば、実サーバーのIPを隠して安全性を高めることができます。
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一度攻撃を受けたら、また狙われる可能性はありますか?
-
はい、一度IPが知られてしまったサーバーは再び攻撃対象になりやすいです。
DDoS攻撃は「標的の情報が出回ると連鎖的に複数の攻撃者に狙われる」という特徴があります。IPアドレスを変更したり、プロキシを挟んで非公開にするなどのリカバリー対応が必要です。また、攻撃後はしばらくの間、アクセス制限やプレイヤー参加の管理を強化するのが得策です。
まとめ|DDoS対策でマイクラサーバーを安全に運営しよう

マイクラサーバーの運営において、DDoS攻撃は無視できない現実的なリスクです。
ラグや接続障害が繰り返されれば、せっかく集まったプレイヤーも離れてしまい、コミュニティの継続が難しくなることもあります。
しかし、DDoS対策は決して難しくありません。
ConoHa VPSやさくらのVPS、Xserver for Gameなど、DDoS保護機能を備えた国内サーバーを選ぶだけでも大きな効果があります。
さらに、無料でもできるIP非公開化やファイアウォール設定、ログ監視といった対策を組み合わせることで、コストを抑えながら安全性を高めることが可能です。
特にこれからマルチサーバーを立てようとしている方は、「DDoS対策はあとから考えるもの」ではなく、「最初から準備しておくべき基盤」として捉えることが大切です。
マイクラサーバーを安心して運営し、参加者にとって快適なマルチプレイ環境を提供するためにも、DDoS対策は「やっておいて損はない」どころか、「やらなければならない必須項目」です。
トラブルを未然に防ぎ、あなたのサーバーとプレイヤーを守りましょう。
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