2025年、NVIDIAの最新ミドルレンジGPU「GeForce RTX 5060」が登場し、各メーカーから多彩なモデルが登場しています。
中でも注目を集めているのが、MSI RTX 5060 GAMING TRIO OCです。
冷却性能と静音性に優れた3連ファン仕様、そしてAI強化されたDLSS 4への対応など、非常に魅力的なスペックを備えています。
本記事では、実際のスペックや冷却性能、他モデルとの比較を通して、このMSI製RTX 5060がどんなユーザーに最適なのかを詳しく解説します。
- MSI GeForce RTX 5060 GAMING TRIO OCのスペックと特徴
- DLSS 4やGDDR7の性能とメリット
- TRI FROZR 4による冷却性能・静音性の実力
- DisplayPort 2.1b搭載の恩恵と映像出力の対応状況
- 他モデル(VENTUS・INSPIRE)との違いと選び方
- 購入前に注意すべきサイズ・電源・エアフローのポイント
- このグラフィックボードが向いているユーザー像

今回の記事ではMSI RTX 5060 GAMING TRIO OCについてご紹介していくよ!
製品概要|MSI RTX 5060 GAMING TRIO OCとは?

MSI GeForce RTX 5060 GAMING TRIO OCは、2025年に登場したNVIDIAの最新GPU「GeForce RTX 5060」を搭載したミドルレンジのグラフィックスカードです。
高性能・高冷却・静音設計を兼ね備えたMSI独自のGAMING TRIOシリーズに属しており、フルHD〜WQHDゲーミングやクリエイティブ用途に対応するバランス型モデルです。

主な特徴としては、AI強化によるDLSS 4対応、高帯域なGDDR7メモリ(8GB)の搭載、DisplayPort 2.1b / HDMI 2.1bによる8K対応など、最新技術を惜しみなく盛り込んだ仕様となっています。
また、MSI独自の「TRI FROZR 4」冷却システムを搭載しており、STORMFORCEファン・Wave Curved 4.0ブレード・Air Antegrade Fin 2.0といった冷却技術によって、静音性と熱処理性能を高次元で両立しています。

本体サイズは全長300mm、重量797gとやや大型ですが、その分、長時間のゲームプレイでも安定した動作が可能です。
主なスペック一覧
項目 | 詳細 |
---|---|
GPU | NVIDIA GeForce RTX 5060(Blackwell世代) |
ブーストクロック | 2625 MHz(最大2640 MHz) |
CUDAコア数 | 3840 |
メモリ | 8GB GDDR7 / 128bit / 28Gbps |
インターフェース | PCIe 5.0 x8(スロット形状はx16) |
映像出力 | DisplayPort 2.1b ×3、HDMI 2.1b ×1 |
最大解像度 | 7680 × 4320(8K) |
同時出力 | 最大4画面 |
補助電源 | 8ピン×1 |
TDP | 155W(推奨電源:550W以上) |
サイズ | 300 × 125 × 44 mm |
重量 | 約797g |
保証 | 日本正規代理店製品、2年保証 |
このように、MSI RTX 5060 GAMING TRIO OCは、最新技術と安定した冷却性を両立した「次世代スタンダードGPU」とも呼べる存在です。

性能と快適性を両立させたいゲーマーや、静音重視のクリエイターにとって非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
特徴①|DLSS 4対応でフレームレートと画質を両立

MSI RTX 5060 GAMING TRIO OCの大きな魅力の一つが、NVIDIAの最新技術「DLSS 4(Deep Learning Super Sampling 4)」に対応していることです。
DLSSは、AIによる画像生成技術を用いて、低解像度でレンダリングした映像を高解像度にリアルタイムでアップスケールする機能で、より高いフレームレートと美しいグラフィックの両立が可能になります。
この技術により、フルHDやWQHDといった高解像度環境でも、より高いフレームレートを維持しつつ、美しい映像表現を実現します。
たとえば、最新ゲームでレイトレーシングをONにしても、DLSS 4の力を借りれば60fps以上を安定して確保できる場面も多くなります。
また、DLSS 4はAI演算による処理負荷を効率よく分散するため、システム全体のパフォーマンスを底上げする効果もあります。
これは、ゲームだけでなく映像制作や3Dレンダリングといったクリエイティブ用途にも恩恵が大きい点です。
DLSS 4が活躍するシーン例
- 最新FPSやバトロワ系タイトルで、レイトレーシングON&高fps維持
- 美麗なオープンワールドゲームでも、快適な描画と滑らかな動作を実現
- 映像編集ソフトでリアルタイムプレビューのスムーズさ向上
RTX 5060 GAMING TRIO OCは、DLSS 4対応によって高画質=重たいという常識を覆す存在です。
競技性を求めるゲーマーも、没入感を求めるシングルプレイヤーも、その恩恵を最大限に活かせる一枚といえるでしょう。
特徴②|MSI独自の「TRI FROZR 4」冷却システム

MSI RTX 5060 GAMING TRIO OCが他モデルと一線を画す理由のひとつが、MSI独自の「TRI FROZR 4」冷却システムの搭載です。
このシステムは、最新の空力技術と静音設計を融合した高効率な空冷ソリューションであり、長時間のゲームプレイや重負荷時にも安定したパフォーマンスを支える重要な要素です。
静かに、そして強力に冷やすための3つの技術要素
MSI独自の新設計ファン「STORMFORCE」は、空気圧と風量のバランスを最適化し、高い冷却能力と静音性を両立。
ブレード形状を工夫することで、冷却性能を向上させながら騒音を最小限に抑えています。
ファンブレードには波状のカーブが設けられており、風の流れを整流し、乱流を抑制。これにより、GPU全体にムラなく冷風を届け、ヒートシンク全体の放熱効率を高めます。
ヒートシンク部には新設計の「Air Antegrade Fin 2.0」を採用。
フィンの傾斜と形状を最適化することで、空気の流れをGPUコアからVRAM・電源部まで効率的に伝達し、ボード全体をバランスよく冷却します。
長時間プレイでも冷却性能を維持
高負荷時でもGPU温度が上がりにくく、ファンの回転数も必要最小限に抑えられる設計になっているため、プレイ中のファン音が気にならないのも大きなポイント。
夜間のゲームや実況配信中など、静音性が求められる場面でも安心して使用できます。
さらに、MSI Centerを活用すれば、ファンカーブや動作モードのカスタマイズも可能。
自分の使用スタイルに合わせた冷却設定ができる点も、上位モデルならではの強みです。
特徴③|DisplayPort 2.1b搭載で8K・高リフレッシュにも対応

MSI RTX 5060 GAMING TRIO OCは、最新の映像出力規格「DisplayPort 2.1b」と「HDMI 2.1b」に対応しています。
これにより、従来のグラフィックボードでは難しかった8K出力や高リフレッシュレート環境を、より手軽に構築できるようになりました。
最大7680×4320(8K)出力対応
DisplayPort 2.1bは、1本のケーブルで最大7680×4320(8K)@60Hzの映像出力に対応。さらに、圧縮技術(DSC)を併用すれば、4K@240Hzや8K@120Hzといった超高解像度・高リフレッシュレート出力も可能です。
これにより、「美麗なグラフィックでの8Kゲーミング」「広大な作業領域を活かしたクリエイティブ用途」「動画編集やVRコンテンツの没入感向上」といったさまざまなシーンで、その性能を発揮します。
最大4画面のマルチディスプレイに対応
搭載されている映像出力端子は、「DisplayPort 2.1b ×3」「HDMI 2.1b ×1」。
最大で4画面同時出力が可能なため、マルチディスプレイ環境にも最適。
ゲーム+配信+チャット用ディスプレイなど、ストリーマーやマルチタスクユーザーにも嬉しい構成です。
最新ディスプレイと相性抜群
DisplayPort 2.1bやHDMI 2.1bは、今後登場する最新モニター(例:4K 240Hz、OLED、HDR10+対応など)との互換性にも優れており、将来を見据えた自作PC・ゲーミング環境の構築にも有利です。
他のRTX 5060搭載モデルと比較

RTX 5060はMSIから複数のモデルが展開されていますが、それぞれ冷却性能・サイズ・価格・静音性・デザインが異なります。
ここでは、MSIの代表的な3モデル「GAMING TRIO OC・VENTUS・INSPIRE」の特徴を比較し、どんなユーザーに適しているかを解説します。
モデル名 | 冷却ファン | サイズ | 静音性 | 特徴 | 価格帯(税込) |
---|---|---|---|---|---|
GAMING TRIO OC | 3連ファン | 300mm | ◎ 非常に静か | MSI最上位空冷モデル。DLSS 4と高冷却性能を両立 | 約65,000円 |
VENTUS 2X | 2連ファン | 200〜240mm | ◯ 標準レベル | コンパクトで扱いやすく、価格も手頃 | 約56,000円〜 |
INSPIRE | シングルファン | 約170mm | △ 音がやや大きめ | 小型PC向け、省スペース特化型モデル | 約54,000円〜 |
どのモデルを選ぶべきか?
- 本気でゲームを快適に楽しみたい → GAMING TRIO OC
- 性能と価格のバランスを取りたい → VENTUS 2X
- 省スペースPCや価格重視の構成を狙いたい → INSPIRE
RTX 5060はどのモデルもDLSS 4やGDDR7といった基本性能は共通しており、冷却・設計・静音性に合わせて選ぶのがポイント。
用途と予算に合わせて、自分にピッタリのモデルを選びましょう。
注意点|購入前に確認したいこと
MSI RTX 5060 GAMING TRIO OCは非常に優れた性能を誇る一方で、購入前に確認しておくべきポイントがいくつか存在します。
性能だけでなく、サイズや電源まわりの要件を満たせるかをチェックすることで、トラブルなく導入できます。
本体サイズが大きく、PCケースに収まらない可能性がある
このモデルは全長300mm・厚さ44mmの3連ファン仕様で、一般的なGPUより大型です。
特にミドルタワーや小型ケースを使用しているユーザーは、GPUクリアランスを要確認です。
- ケース内寸を測定して「GPUスペース300mm以上」が確保されているか確認
- 周辺パーツ(電源ケーブル、SSDトレイなど)との干渉にも注意
補助電源に8ピンが必要、電源ユニットの容量も確認を
本製品はTDP155Wで、補助電源に8ピンコネクタ×1を必要とします。
また、MSIは推奨電源容量550W以上を案内しており、電力に余裕のある電源ユニットが求められます。
- 使用中の電源ユニットの出力(W数)とコネクタ数を確認
- 古い電源ユニットの場合は変換ケーブルや買い替えも検討
PCIeスロットの仕様に注意(PCIe 5.0 x8)
インターフェースはPCIe 5.0 x8(スロット形状はx16)となっており、互換性は問題ありませんが、マザーボードがPCIe 4.0や3.0の場合は帯域が制限されます。
- 最新の帯域を活かしたいなら、PCIe 5.0対応マザーボード推奨
- ただし、ミドルレンジGPUでは体感差は小さめなので、旧世代のマザボでも基本的には問題なし
GDDR7の発熱に注意、ケースのエアフロー設計も重要
GDDR7メモリは高速だが発熱量が大きいのが特徴。
GAMING TRIOの冷却性能は優秀ですが、それでもケース内部の排熱処理や通気性の良さがパフォーマンス維持に直結します。
- 前面吸気・背面排気など、エアフローの流れを意識した構成を推奨
- ケースファンの増設も検討価値あり
まとめ|冷却も静音も妥協しないバランス型グラボ
MSI RTX 5060 GAMING TRIO OCは、最新アーキテクチャ「Blackwell」やDLSS 4対応、GDDR7メモリといった先進技術を備えつつ、冷却性能と静音性にもこだわった非常に完成度の高いミドルレンジGPUです。
3連ファンとMSI独自の冷却システム「TRI FROZR 4」により、長時間の高負荷プレイでも安定した温度と低ノイズを実現。
また、DisplayPort 2.1b搭載により、8K解像度や高リフレッシュレート環境にも対応しており、将来を見据えた構成にも最適です。
他のRTX 5060搭載モデルと比較して価格はやや高めですが、それに見合うだけの性能・安定性・拡張性を備えています。
最新技術を詰め込みながら、実用面でも高い信頼性を誇るバランス型グラボの決定版。
これから数年のメインGPUとして活躍してくれる一枚を探している方にとって、MSI RTX 5060 GAMING TRIO OCは間違いなく有力な選択肢と言えるでしょう。
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